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「地球にやさしい捨て方をマスター! NISSIN ポイっとプロジェクト in 仙台」イベントレポート

 2025年3月15日(土)と16日(日)の2日間、『スリーエム仙台市科学館』を会場に、子どもたちに「正しいごみの分別の知識」を伝えるイベント「地球にやさしい捨て方をマスター! NISSIN ポイっとプロジェクト in 仙台」が開催されました。

 会場には2日間を通して多くの来場者が訪れ、日清食品グループの製品などを題材に、「正しい分別」や「ごみを減らす工夫」を楽しく学びました。この記事では、当日のイベントの内容や来場者の様子などをお伝えします。

特別授業と3つのミッションで、ごみ分別の理解を深めよう!

 イベントでは、「正しいごみの分別の知識」を学ぶ特別授業や、ごみに関するミッション“GO-MISSION(ゴミッション)”を達成することでごみ分別への理解を深めるスタンプラリー、プラスチックリサイクルの実験を行うサイエンス・ワークショップなどが行われました。

 イベント当日、会場の入口に1枚のパネルが設置されていました。「あなたはどちらにポイっとしていますか?」の質問とともに、カップ麺の容器(プラスチック製)が置かれています。来場者の皆さんは、日常生活を思い出し、食べ終わった後の容器を家庭ごみとプラ資源のどちらに捨てているか該当する方の枠にシールを貼りました。この捨て方が正しいかどうか、さっそく会場で確かめてみましょう。

会場入口に置かれた1枚のパネル。カップ麺の容器(プラスチック製)は、家庭ごみ?プラ資源?

 来場者が最初に体験したのが、「正しいごみの分別の知識」を学ぶ特別授業です。ここでは日清食品グループの取り組みを紹介しながら、ごみの分別の大切さやリサイクルの仕組みなどを学びます。

 「さっそくですが、もし地球がごみだらけだったらどう感じますか?」こんな質問から特別授業が始まりました。美しい自然や地球を守るために、ごみを正しく捨てることが大切なこと、ごみを減らすために「3R」という考え方が必要なことを学びました。3Rとは、リデュース(Reduce:ごみを減らす)、リユース(Reuse:繰り返し使う)、リサイクル(Recycle:分別して再資源化する)の3つの頭文字をとった言葉です。

特別授業では、ごみを減らすために大切な「3R」の考え方や、ごみを正しく分別するためのポイントなどの
説明がありました。

 また、ごみを減らして限りある資源を有効活用するためには、正しく分別してリサイクルすることが大切であることも学びました。正しく分別するポイントは、2つあります。捨てるものに表示されている識別マークをヒントにして分別すること。そして、自分が住んでいる地域のルールにのっとって分別・排出することです。

 なぜごみの分別が必要なのか、どのように分別することができるのかを学んだ来場者の皆さん。特別授業で学んだことを実践するために、次はごみに関するミッション(GO-MISSION)にチャレンジするエリアへと進みました。

GO-MISSION 1:たくさんの製品の中から指定された識別マークを探そう!

 GO-MISSION 1は、「識別マークを探そう!」です。識別マークが記載されたカードを受け取り、その識別マークと同じマークがパッケージに表示されている製品を探し当てるミッションです。

「これって紙でできているの?!」「こっちはプラのマークだ!」など、識別マークを確認することで新たな発見がありました。

 特別授業で、ごみの正しい分別には識別マークが大きなヒントになることを学んだ来場者の皆さん。台の上に置かれたさまざまな製品を手に取り、受け取ったカードと同じ識別マークを確認して次々とミッションをクリアしていきました。

指定されたカードと同じ識別マークを探し当て、ミッションクリア!最初のスタンプをゲットします。

 ミッションをクリアしたら、会場入口で受け取ったノートにスタンプをもらい、次のミッションに進みます。

GO-MISSION 2:プラスチックのリサイクル実験を見学しよう!

 GO-MISSION 2は「リサイクル実験を見てみよう!」です。プラスチックのリサイクル工場で実際にどんなことが行われているかを知る実験ゾーンで、3つの工程を見学しました。

 最初に見学するのは、プラスチックの破砕工程です。リサイクル工場に集められたプラスチックはさまざまな種類や形があるため、破砕機という機械を使って細かく砕き、リサイクルしやすくします。実験ゾーンでは小型の破砕機を実際に動かし、ペットボトルのキャップを細かく砕く様子を見学しました。

プラスチックを細かく砕くことで、この後の材質による選別などの工程がスムーズになります。

 次は、プラスチックを種類別に分ける選別ゾーンです。ここでは、センサを使ってプラスチックの材質を判別する装置を使った方法と、水に浮くか浮かないかでプラスチックの材質を分ける方法の2種類の選別方法を見学しました。

容器や包装フィルムなどに判別装置の読み取りセンサをあてると、「ポリエチレン」や「ポリプロピレン」などの種類が
判別できます。

 最後の工程は、破砕し、選別したプラスチックを材料にして製品を作る工程です。材料を射出成形機に入れると、高温で溶けたプラスチックが金型に流れ、成形されます。できあがったのは、かわいらしいキーホルダーでした。来場者の皆さんはできたてのキーホルダーを触ってみたり、これまでの工程について質問したりして、プラスチックのリサイクルに関する理解を深めていました。

射出成形機でキーホルダーを作る工程を見学する皆さん。実際のリサイクル工場でも、同じ工程でプラスチックの
リサイクル製品が製造されます。

3つの実験を見学した後は、ミッション達成の証としてスタンプをゲット。そして最後のミッションに進みます。

GO-MISSION 3:家庭ごみ指定袋に入った資源を正しく分別しよう!

 GO-MISSION 3は「正しく分別しよう!」です。先のミッションで学んだことを活かし、実際の家庭ごみ指定袋に入ったごみと資源(紙類、布類、プラ、缶・びん、ペットボトル)を仙台市の分別方法で仕分けていく体験をします。

識別マークも確認しながら、しっかり正しく分別しました。

 来場者の皆さんは、識別マークや材質を確認したりして、それぞれの分別ボックスに資源を入れていきます。指定袋の中には、電動ひげそりや小型ゲーム機といったものも入っていました。これらの製品の中にはリチウムイオン電池が入っていて、家庭ごみやプラスチック資源に混入すると収集運搬や処理の際に発火する可能性があり、大変危険です。ミッションでは「リチウムイオン電池は製品から外して、端子部分にテープを貼って絶縁して、透明の袋に入れて黄色いかごに出してくださいね」との説明とともに、正しい排出の仕方を学ぶことができました。

近年、発火事故が増えているリチウムイオン電池については、より詳しい排出の説明がありました。

 すべての分別が終わった後は、ごみ集積所に指定袋を出してミッションクリアとなりました。分別が終わってみれば、指定袋の中にはごみがほとんど残っていません。来場者の皆さんは、普段の生活でも、正しく分別すれば家庭ごみの量はかなり減らすことができることを、体験を通して楽しく学ぶことができました。

 すべてのGO-MISSIONをクリアして、3つのスタンプを集めたら、最後に、地球のために今日からどんなことに気をつけるかを考える「ポイっと宣言」をノートに書いてすべてのミッションは完了です。ミッションを終えた来場者の皆さんは、フォトブースで写真を撮ったり、抽選会に参加したり、発泡スチロールのリサイクル実験を行うサイエンス・ワークショップに参加するなどしてイベントを楽しんでいました。

日清食品グループの製品やグッズが当たる抽選会も行われました。

サイエンス・ワークショップでは、発泡スチロールから空気を抜き取り、原料のポリスチレンを取り出す実験を行いました。

 会場の出口に、見覚えのあるパネルが1枚ありました。入口にあった、「あなたはどちらにポイっとしていますか?」のパネルです。写真左が入口、写真右が出口のパネルです。特別授業と3つのミッションを終えた後の方が、カップ麺の容器(プラスチック製)はプラ資源として排出すると回答した方が増えていました。普段の生活でも、カップ麺の容器(プラスチック製)は軽く洗って汚れを落とし、プラ資源として赤い指定袋に入れて排出しましょう!

会場入口のパネル(左)と、会場出口のパネル(右)。会場出口のパネルの方が、
カップ麺の容器(プラスチック製)はプラ資源で出すと回答した方が増えているのが分かります。

イベントで体験したことを参考に、普段の生活でもごみを正しく“ポイっと”しよう!

すべてのミッションをクリアした来場者に、イベントの感想を聞いてみました。

「今まで知らなかった分別の方法を知ることができました。ごみになったらただ燃やされるだけだけど、分別してリサイクルしたら新しいものに変わって誰かの役に立つことが分かったので、これからリサイクルを意識してやっていきたいです。」

「今日は楽しかったです。ごみをどんなふうに分けて捨てればいいのかが分かって、うれしかったです。」

「今日は分別するミッションが一番楽しかったし、勉強になりました。以前住んでいた地域ではもっと分別が細かくて、仙台に来てからもその時の経験が活かされています。これからも引き続き分別を意識していきます。」

「いろいろな製品の中から同じ識別マークを探す最初のミッションが楽しかったです。いろんな分別の方法が勉強できたので、普段の生活でもがんばりたいです。」

 来場者の皆さんは、イベントを通して、識別マークやごみの分け方などをより深く知ることができたようです。正しい分別をしてごみを減らせば、きっとたくさんの自然が残る美しい地球が守られるはず。今回のイベントは、来場した皆さんが、未来のために「一人ひとりができることから始める」その一歩を進めるきっかけにもなりました。