- ホーム
- WAKERU NEWS NETWORK
- WAKERU NEWS NETWORK
- 食品ロス削減講座「おうちde食ロスゼロキッチン実践講座」イベントレポート
WAKERU NEWS NETWORK
食品ロス削減講座「おうちde食ロスゼロキッチン実践講座」イベントレポート
2025年1月25日(土)、エル・パーク仙台 食のアトリエを会場に、身近なところから食品ロスを減らすヒントを紹介する講座「おうちde食ロスゼロキッチン実践講座」が開催されました。
今回は「巻寿司大使」で料理研究家のわたりようこ先生を講師にお招きし、「モッタイナイ」をテーマにエコでおいしい巻き寿司教室が開かれました。終始楽しく和やかな雰囲気で進められたイベントの内容や、参加者の様子などをお伝えします。
ちょっとした工夫で、身近なところから食品ロスを減らそう!
イベントに参加したのは、仙台市内在住の小学3~6年生とその保護者の9組です。はじめに講師のわたり先生のご紹介があった後、主催の仙台市環境局から食品ロスについての説明がありました。
「まだ食べられるのに捨てられる食品『食品ロス』は、日本で年間約472万トン。国民1人あたり毎日約103g(おにぎり約1個分)が捨てられています。仙台市では、家庭ごみとして捨てられる生ごみの中に占める食品ロスの割合は、18.5%となっています。」
「食品ロスを減らすためにできることとして①「消費期限」と「賞味期限」の違いを正しく理解する、②数量限定やお買い得という言葉に惑わされて商品を買いすぎないようにする、③買い物前に冷蔵庫の中身をチェックする、④空腹時の買い物には注意する、という4つの工夫があります。」
参加した皆さんは、資料を見て話に耳を傾けながら、食品ロスを減らす工夫について考えていました。
実は作り方が簡単!巻き寿司で食品ロス削減もできる!
いよいよ巻き寿司作りのスタートです!この日作るのは、子どもから大人まで人気が高いお肉を使った巻き寿司と、冷蔵庫の中で使いきるのが難しい食材「おから」を入れた厚焼き玉子を使った巻き寿司の2種類です。
まずは、わたり先生のデモンストレーションを見て調理の手順を確認します。手際よく野菜を切り、厚焼き玉子を焼いていくわたり先生。その合間に、食品ロスを削減するさまざまなアイデアを教えてくれました。
「巻き寿司を作る時って、1本か2本だけ作れば十分なのに、5本も6本も作れるぐらいの材料をあれこれ買わなくちゃいけないイメージがありませんか?」とわたり先生。確かに、ご飯と海苔は常備していても、レシピ通りの具材が常にストックしてあるとは限りません。
「でも、実は巻き寿司ってあまり気負わずに作っていただけるんですよ。具材は昨日の夕飯のおかずの残りでも何でも巻けるし、具材が真ん中にならなくったって、おいしさは変わりませんよね。もし具材がはみ出しても、海苔を足せばいいんですよ。失敗をおそれず、楽しく作っていきましょう。」
巻き寿司作りのハードルをどんどん下げていくわたり先生!今家の中にある食材を何でも巻けて、食品ロスの削減にもつながる巻き寿司の懐の深さに、筆者は目からウロコが落ちる思いでした。
わたり先生は、ほかにも、ニンジンのへた周辺の食べられる部分も切り取って料理に加えること、小ネギの根っこは素揚げにするとおいしいこと、メニューのバリエーションが少ないおからは玉子焼きに入れるとおいしいことなど、食品ロスを削減できるさまざまなアイデアを教えてくださいました。
親子で楽しみながら巻き寿司作りに挑戦!
わたり先生のデモンストレーションが終わると、参加者の皆さんが一斉に巻き寿司を作り始めました。
包丁をにぎり、丁寧に野菜を切るお子さんたち。肉や野菜を炒めるフライパンからはおいしそうな匂いが漂ってきます。
お子さんたちは「これはどうするの?」とお父さんやお母さんに聞きながら、積極的に調理に参加していました。親子で和気あいあいと調理する様子がとても微笑ましいひとときです。
具材の下準備が終わって巻きすを用意すると、いよいよ調理のクライマックス、具材を巻く工程です。巻きすに乗せた海苔にまんべんなく寿司飯を乗せ、具材をたっぷり乗せて、いざ巻きすをグルリ!
デモンストレーションの際にわたり先生から巻き方のコツを教えてもらったからか、皆さん巻くのがとても上手です!ゆっくりと巻きすを取ると、中からとてもおいしそうな巻き寿司が現れました。多くのお子さんが巻き寿司作りははじめての経験ながら、具材がしっかり真ん中に収められた美しい巻き寿司を作ることができたようです。
包丁で食べやすい大きさに切って皿にならべ、試食タイムが始まりました。皆さん、とてもおいしそうに頬張っていらっしゃいました!
いろいろな発見があった巻き寿司作り
参加者の皆さんに話を聞いてみると、様々な感想をいただけました。
「子どもたちに巻き寿司の作り方を教えたことがなくて、私もコツを知りたくて参加しました。巻き寿司はいろいろな具材に合うことが分かったので何でも試してみたいです。」
「はじめて巻き寿司を作ったけれど、うまく巻けて楽しかったです。」
「学校で食品ロスの資料をもらっていたので勉強になりました。」
「普段作る巻き寿司は肉巻きに偏っていたので、違う具材のアイデアをいただきました。ねぎの根っこは食べようとも思ったことがなかったので、今度チャレンジしてみようと思います。」
「はじめて自分で作った巻き寿司がおいしかったです。」
「巻き寿司を作ったことがなくて参加しました。最初はドキドキしたけれど、子どもたちが手際よく作ってくれたので頼もしかったです。」
「普段料理はまったくしないけれど、今日は全部がとても楽しかったです!」
「厚焼き玉子を巻くところが一番楽しかったです。」
「はじめて巻き寿司を作りましたが、コツが分かったので家でも簡単に作れそうです。うちでは冷蔵庫の余りものでアレンジ料理を作ったり賞味期限が多少切れても食べたりしているので、引き続き食品ロスが出ないようにしていきたいです。」
「普段料理はしないけれど、巻き寿司作りは簡単でした。玉子料理が苦手だったけれど、厚焼き玉子の巻き寿司はおいしかったです。」
おいしく、楽しく巻き寿司教室に参加してくださった皆さん。巻き寿司が簡単に作れることや、食品ロス削減のアイデアなど、さまざまな“おみやげ”を持って会場を後にしていました。
調理中、参加した皆さんをサポートし、さまざまなアドバイスを送っていたわたり先生。「皆さんに巻き寿司を楽しんで巻いてもらったので、とてもよかったです。私は巻き寿司の中にコーンや焼き魚、梅干しや唐揚げなど何でも入れます。“アルモンデ(※)巻き寿司”と呼んでいるのですが、ぜひ巻き寿司を作ったことがない人でも、気軽に自宅にあるものを巻いて楽しんでもらいたいですね。」
巻き寿司教室で実際に作った皆さんも「巻き寿司は簡単!」とおっしゃっていました。皆さんも、ぜひ自宅で気軽に「アルモンデ巻き寿司」を作ってみませんか?
※アルモンデ:家に“あるもので”工夫して料理を楽しむこと