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家庭からでる廃油が燃料に!「廃食用油のリサイクル」
みやぎ生協の店頭で古紙や食品トレイのリサイクルを行っていることは広く知られていますが、一部店舗では「廃油」のリサイクルも行われていることをご存じでしたか?
今回は「みやぎ生協高森店」で、その取り組みについて話をうかがいました。
仙台市ではみやぎ生協のリサイクル事業を担う「コープ東北サンネット事業連合」と提携し、みやぎ生協市内13店舗を窓口に、廃油リサイクルを行っています。回収した廃油は仙台市内のオイルプラントへと運ばれ、バイオディーゼル燃料(BDF)へ精製された後、ゴミ収集車や発電機などの燃料となります。BDFはみやぎ生協本部の発電機にも使用され、「25kw/1時間」の電力を生み出しているそう。みやぎ生協の実施13店舗で、年間2万8,785㎏の回収実績(2022年度)があるといいます。
回収のときはまず廃油を濃し、ラベルをはがした500mlペットボトルへと入れ、キャップをしめて店頭の回収ボックスへ。常温で個体となるマーガリンやパーム油、バター、ラードや、凝固剤で固めた油、汚れのひどい油は除きます。
コープ東北サンネット事業連合環境管理室の一條智昭さんはこの取り組みを次のように話します。「ありがたいことに、多くの方にご利用いただいています。でもせっかくお持ちいただいたのに”回収不可”になるケースも少なくないんですよ。例えば”ラベルをはがした500mlペットボトル”以外の容器に入れていたり、廃油の汚れがあまりにもひどかったり。お手数をおかけしますが、スムーズなリサイクルのためポイントに留意をいただけるとありがたいですね」。
同事業所ではほかにも、独自事業として食料残さ(売れ残った食料品)をエコフィードへリサイクルする取り組みも行っています。「エコフィード」とは、リキッド状の家畜飼料のこと。現在は栗原市の養豚場で、仔豚の流動食として利用されているそう。これまで食料残さはたい肥にされることが多く、エコフィードへリサイクルする取り組みは全国でもまだまだ少ないようです。一條さんは「リサイクル生成物の選択肢が増えることで、活用先の裾野が広がります。食料品販売のロスは、どうしても出てしまう。それを”単なるゴミ”にしないため、リサイクルのアプローチを増やすことも大切です」と話します。
リサイクルは「出す人・回収し加工する人・生成物を活用する人」の循環がなされてこそ。それをスムーズに行われるために、「出す」側の私たちも「回収の先」をイメージすることが大切であると実感させられました。