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- 東北福祉大学総合マネジメント学部産業 福祉マネジメント学科 藤田 萌さん 佐藤 ほのかさん
プラスチック
東北福祉大学総合マネジメント学部産業
福祉マネジメント学科
藤田 萌さん 佐藤 ほのかさん
2022.01.26
「ワケルキャンパス」とは、仙台市と仙台市内の大学・専門学校等に在籍する学生による資源分別促進プロジェクトチームの名称です。これまで仙台市や関連団体と連携し、資源分別促進を目的とした情報発信、イベントでの啓発など、クリエイティブな活動を実施してきました。
2021年度はコロナ禍によりイベントでの活動が制限されましたが、主にInstagramを活用した情報発信を積極的に行い、同世代に向けてプラスチックごみ削減などを呼びかけています。またごみ処理施設見学や地域清掃などを通して、環境課題を直接目にする体験もしてきました。
こうした活動に取り組むことで、メンバー自身もプラスチックごみ問題への意識が高くなったといいます。ワケルキャンパスの活動を2年間にわたり続けてきた藤田 萌さんと、活動3年目を迎えた佐藤ほのかさんの話を通して、プラスチックごみ問題を「自分ごと」として捉え、課題解決に向けて自分の生活を無理なく変化させていくZ世代の柔軟な姿勢が見えてきました。
—お二人は大学のゼミを通してワケルキャンパスに参加したそうですが、これまでの取り組みの中で特に印象的だった活動はありますか?
佐藤さん
「大学1年の時に仙台市最大の環境イベント『エコフェスタ』にブース出展した体験が印象的でした。来場者に『将来の仙台の環境に関する年代別アンケート調査』を行ったのですが、その結果を見て、環境課題を調べたり課題解決に関わったりしている人とそうじゃない人では意識の差があることを実感しました。自分たちが生きていく街の環境をもっと良くするために、資源分別の大切さなどを広めていきたいという気持ちが強くなりました。」
―情報発信については、Instagramを中心に取り組んでいますね。プラスチックごみ削減や食品ロス削減などさまざまなテーマで投稿していますが、発信する情報は皆さんで調べているのですか?
藤田さん
「テーマは仙台市の職員と決めて、投稿は9人のメンバーが持ち回りで担当しています。テーマに関する内容をインターネットや資料で調べて、自分で大事だと感じたことを同世代が読んでくれるように分かりやすく編集することを心がけています。私は、海洋プラスチックごみに関する投稿を担当しました。このテーマを調べていくうちに、将来は魚よりもプラスチックごみの量が多くなる可能性があることを知って大きな衝撃を受けました。」
佐藤さん
「私はごみの種類や分別に関するテーマを担当しました。ごみの排出ルールは、その自治体ごとに決まっていて、私の地元は仙台市よりも大ざっぱでした。このテーマで情報を発信することで、私自身もごみの分け方を覚えることができました。」
―Instagramにも投稿されていましたが、仙台市が10~11月に実施した「持とう 使おう マイボトルキャンペーン」にも参加されていましたね。
藤田さん
「投稿は私の担当ではなかったんですけど、個人的にキャンペーンに参加しました。キャンペーン連携事業者のIKEA仙台さんに行って、マイボトルを購入しました。店内にはマイボトルを持っていくと無料で給水できるスポットがあるので、買ったマイボトルに水を入れて持ち帰りました。私はPETボトルの水を買って飲むことが多かったので、今はPETボトルからマイボトルに切り替えて持ち歩いています。」
―11月には、ワケルキャンパスのメンバーで地域清掃も行いました。
藤田さん
「大学の周辺を歩いてごみを拾いました。20分くらいで拾ったごみの量は約1kgもありました。種類は、プラスチックのお菓子の袋、たばこの吸い殻、ござのようなものまで落ちていました。普段歩いている道なので“ごみなんてそれほど落ちていない”という意識でしたけど、実際にはたくさんのごみが集まってびっくりしましたね。」
佐藤さん
「最初に歩いた時に気づかなくても、もう一度同じ道を歩いたら隠れた場所にごみを見つけた、ということも多かったです。意識するとしないとでは、見える景色が全然違うと感じました。」
―お話を聞いていると、ワケルキャンパスで行った取り組みの数々が、佐藤さんと藤田さんの意識や行動に変化を及ぼしていることが分かります。
佐藤さん
「仙台市のごみの現状がどうなっているか、ごみはどう分別するのか、詳しく知ることができて自分自身のごみに対する意識が変わりました。自宅でごみを出す時は分別に気を付けていますし、友人の家に遊びに行く時はしっかりごみを分けるように言っています(笑)。」
藤田さん
「私も、ワケルキャンパスで活動をしていなかったら知らなかったことがたくさんあります。それを知ったことでプラスチックごみ問題は遠い場所の話じゃないし、自分にも関わることだから気を付けたい、という意識に変わりました。」
―そうやってお二人が実感したことは、自分たちの感情がこもった言葉として発信されていくと思います。きっと同世代の皆さんにも多くことが伝わるのではないでしょうか。
藤田さん
「自分で調べたり体験したりしないと分からないことはたくさんあるから、まずはそこに意識を向かせることが大事だと感じました。ワケルキャンパスからの情報発信が、同世代の意識や行動が変化するきっかけになればいいなと思います。」
佐藤さん
「2022年3月の『仙台防災未来フォーラム2022』では、久々にワケルキャンパスとしての出展も予定しています。資源分別促進に関するワークショップを通して、対面で皆さんに情報発信していきたいと思います。」